業務効率化

MFクラウド会計の勘定科目の設定と使い方テクニック(損益計算書)

国見 英嗣

監修:国見英嗣(公認会計士)

有限責任監査法人トーマツ、デロイトトーマツファイナンシャルアドバイザリー合同会社にて監査、ITコンサルティング、M&A・事業再編アドバイザリーなど経営管理領域の業務を幅広く経験。

  • facebook
  • twitter
  • はてなブックマーク
  • URL貼り付け

本記事は18分で読むことができます

更新日:2020年1月9日 投稿日:2019年12月25日

MFクラウド会計を使いこなすために、最初のステップは勘定科目をきっちり設定することです。MFクラウド会計の初期設定のままでは、必要のない勘定科目がたくさん登録されていて、期中の経理処理がよくわからなくなるだけでなく、経理処理の間違いの元にもなります。
MFクラウド会計を便利に使うための重要なステップですので、勘定科目をうまく設定してください。
今回は、損益計算書の勘定科目の設定方法を解説していきます。

なお、MFクラウド会計の勘定科目設定で損益計算書以外については、以下の記事を参考にしてください。
参考記事:【MFクラウド会計の使い方】勘定科目の設定と留意点(貸借対照表−流動資産)
参考記事:【MFクラウド会計の使い方】勘定科目の設定と留意点(貸借対照表−固定資産)
参考記事:【MFクラウド会計の使い方】勘定科目の設定と留意点(貸借対照表−負債・純資産)

MFクラウド会計の勘定科目設定画面

まず、MFクラウド会計のホーム画面のサイドバーから「各種設定」>「勘定科目」と選択し、クリックします。
MFクラウド会計のホーム画面のサイドバーから「勘定科目」をクリック
そうすると、MFクラウド会計の勘定科目設定画面に移ります。
なお、勘定科目の設定において、勘定科目自体や補助科目を追加したい場合は、画面下のこちらのボタンをクリックすることで、追加できます。
MFクラウド会計の勘定科目・補助科目は、画面下のこちらのボタンをクリックすることで追加できる

売上高

本業の販売やサービス提供に関する売上代金を計上する区分です。

売上高

売上高にかかるMFクラウド会計の勘定科目の設定画面
売上高の勘定科目を設定します。
一般的な事業形態であれば、売上高の税区分は「課売8%」となります。
MFクラウド会計をうまく使うための留意点ですが、以下のような事業形態の場合、売上高の税区分が「課売8%」と「非売」に分ける必要が出るケースもあります。

  • ドラッグストア
  • 介護施設
  • 医療法人
  • マンション賃貸業

売上値引・返品

販売した商品が事後的に値引きされたり、返品されることが多い事業形態の場合は、値引きや返品を処理する勘定科目を設定します。MFクラウド会計では、初期登録されています。
売上値引・返品の税区分は「課売-返還 8%」となります。
税区分は、売上高で設定した税区分と同じものを設定してください。

期首棚卸高

期首棚卸高にかかるMFクラウド会計の勘定科目の設定画面
前期の期末における商品や製品の在庫金額を計上する勘定科目です。
MFクラウド会計を使いこなすポイントとしては、MFクラウド会計には以下の勘定科目が用意されていますが、いずれか該当するものだけを選択してください(両方ある場合は両方とも選択してください)。不必要な勘定科目を登録しないことが経理をシンプルにしていくポイントとなります。

期首商品棚卸高

小売業や卸売業などで、商品を在庫として保有しているような事業形態であれば、期首商品棚卸高を設定してください。また、期首商品棚卸高を設定する場合は、貸借対照表の棚卸資産において商品の勘定科目を設定しておいてください。
なお、ここでいう商品とは、販売するために外部から仕入れたもので、加工等をせずにそのまま販売するようなものをいいます。箱の詰め替えや説明書の同封程度の追加作業であれば、商品で問題ありません。

期首製品棚卸高

製造業などで製品を在庫として保有しているような事業形態であれば、期首製品棚卸高を設定してください。また、期首製品棚卸高を設定する場合は、貸借対照表の棚卸資産において製品の勘定科目を設定しておいてください。
なお、ここでいう製品は、自社で原材料を仕入れて製造加工し販売するようなものをいいます。一部の工程を外部委託していたり、企画・開発だけを自社で行い、製造を外部に委託しているようないわゆるファブレス形態であっても、製品に該当します。

当期仕入高

当期仕入高にかかるMFクラウド会計の勘定科目の設定画面
商品の仕入に関する金額を計上する勘定科目です。
MFクラウド会計を使いこなすポイントとしてあげられるのが製造業における製品の取り扱いです。製品は「製造原価」において設定しますので、製品のみを取り扱っている事業形態であれば、こちらの区分の設定は不要です。その代わりに、別途、製造原価を設定する必要がありますので、ご留意ください。

仕入高

小売業や卸売業などで、商品を仕入れて販売している事業形態であれば、仕入高の勘定科目を設定してください。また飲食店など、製造業以外で原材料などの仕入が発生する業種についても、仕入高の勘定科目を設定してください。

仕入値引・返品

仕入値引・返品とは、仕入れた商品や原材料を事後的に値引きしたり、返品したものを計上する勘定科目です。
事後的な仕入れの値引きや返品が多い事業形態については、仕入値引・返品の勘定科目を設定してください。

他勘定振替高

他勘定振替高にかかるMFクラウド会計の勘定科目の設定画面
他勘定振替高は、設定しなくても問題がないため、チェックを外しておいてください。

期末棚卸高

期末棚卸高にかかるMFクラウド会計の勘定科目の設定画面
期末棚卸高は、期末における商品や製品の在庫金額を計上する勘定科目で、期首棚卸高と表裏一体の関係にあります。MFクラウド会計では、以下の勘定科目が用意されていますので、期首棚卸高と同じ区分(商品・製品)を選択してください(両方ある場合は両方とも選択してください)。

販売費及び一般管理費

販売費及び一般管理費とは、商品やサービスを販売するために付随して発生する費用や事業を管理するために要する費用を計上する区分となります。
MFクラウド会計を使いこなすポイントですが、MFクラウド会計上に初期設定された販売費及び一般管理費の各勘定科目はかなり多くなっています。この中から自社に必要なものを絞り込みながらカスタマイズすることが、経理をシンプルにしていくポイントです。

役員報酬

役員報酬にかかるMFクラウド会計の勘定科目の設定画面
役員報酬は、会社の代表取締役や取締役、監査役の給与を計上する勘定科目です。
従業員の給与と役員の給与を分けて管理したい場合は、役員報酬の勘定科目を設定してください。
ここで、MFクラウド会計を使いこなすためのポイントですが、役員報酬を次の項目である給与賃金に含めて計上することで、役員報酬の勘定科目を使わないこともできます。こうすることによって、社内で試算表や経理数値を開示しやすくなるなどのメリットがあります。
役員報酬を給料賃金に計上する場合は、役員報酬の勘定科目は設定を外しておきましょう。
なお、役員報酬は消費税の課税対象外取引となっていますので、税区分はMFクラウド会計の初期設定の通り「対象外仕」でOKです。

給料賃金

給料賃金にかかるMFクラウド会計の勘定科目の設定画面
給料賃金は、従業員(正社員)の給与を計上する勘定科目です。
正社員が在籍している、または正社員を採用する予定である場合は、給料賃金の勘定科目を設定してください。
なお、給与賃金は消費税の課税対象外取引となっていますので、税区分はMFクラウド会計の初期設定の通り「対象外仕」でOKです。

退職給与

退職給与にかかるMFクラウド会計の勘定科目の設定画面
退職給与は、従業員が退職する際の退職金を計上する勘定科目です。
退職金制度がある場合は、退職給与の勘定科目を設定しておきましょう。
なお、退職金は消費税の課税対象外取引となっていますので、税区分はMFクラウド会計の初期設定の通り「対象外仕」でOKです。

法定福利費

法定福利費にかかるMFクラウド会計の勘定科目の設定画面
法定福利費は、従業員の社会保険料(健康保険料、厚生年金保険料、介護保険料、労働保険料)のうち、会社負担分となります。
社長だけの会社であっても社会保険料は必要となりますので、法定福利費の勘定科目は設定するようにしましょう。
なお、社会保険料は消費税の課税対象外取引となっていますので、税区分はMFクラウド会計の初期設定の通り「対象外」でOKです。

福利厚生費

福利厚生費にかかるMFクラウド会計の勘定科目の設定画面
福利厚生費は、法定福利費と似ていますが別物です。福利厚生費は、従業員の健康診断や社員旅行、見舞金など、従業員が健康で安心して働くためにかかる費用を計上する勘定科目です。
福利厚生費もなにかと発生する費用となりますので、福利厚生費の勘定科目は設定するようにしましょう。

研修採用費

研修採用費にかかるMFクラウド会計の勘定科目の設定画面
研修採用費は、従業員の採用や育成にかかる費用を計上する勘定科目です。
転職エージェントを利用して採用活動をしたり、コストのかかる社内研修制度があれば、研修採用費の勘定科目を設定しましょう。

業務委託費

業務委託費にかかるMFクラウド会計の勘定科目の設定画面
業務委託費とは、外部の業者に対して、販売や管理に関する業務を委託した場合の費用を計上する勘定科目です。このように、業務委託費の対象となるものは幅広くなっています。
ここで、MFクラウド会計をうまく使うためのポイントを解説します。
業務委託に関する費用はWEB制作会社に委託するホームページの作成費用や、印刷会社に委託するチラシ製作費用、コンサルティング会社に委託するコンサルティング費用などになりますが、これらの費用を「業務委託費」として処理するのではなく、それぞれの内容に応じた勘定科目に計上すると、経理処理がわかりやすくなります。

  • ホームページの制作費用・・・広告宣伝費
  • 広告の制作費用・・・・・・・広告宣伝費
  • コンサルティング費用・・・・支払手数料

このように、業務委託に関する費用を他の勘定科目で処理するという経理処理を行う場合は、業務委託費の勘定科目として不要となります。

荷造運賃

荷造運賃にかかるMFクラウド会計の勘定科目の設定画面
荷造運賃は、商品の出荷にかかる運搬や配送に関する費用を処理する勘定科目です。
荷造運賃の負担があるような事業形態の場合には、荷造運賃の勘定科目を設定してください。

広告宣伝費

広告宣伝費にかかるMFクラウド会計の勘定科目の設定画面
広告宣伝費は、チラシ、DMやパンフレットの制作や配送にかかる費用を計上する勘定科目です。
チラシやDMなどを定期的に制作する可能性があれば、広告宣伝費の勘定科目を設定してください。

接待交際費

接待交際費にかかるMFクラウド会計の勘定科目の設定画面
接待交際費は、得意先や取引先に対して接待や贈答などをした場合の費用を計上する勘定科目です。
接待などを定期的に実施するのであれば、接待交際費の勘定科目を設定してください。

旅費交通費

旅費交通費にかかるMFクラウド会計の勘定科目の設定画面
旅費交通費は、役員や従業員の通勤や業務に必要な移動や出張にかかる交通費や宿泊費を計上する勘定科目です。
旅費交通費についても、社長1人でも必要となる勘定科目ですので、設定しておきましょう。

通信費

通信費にかかるMFクラウド会計の勘定科目の設定画面
通信費は、携帯電話やインターネットなどにかかる費用を計上する勘定科目です。
通信費についても、社長1人でも必要となる勘定科目ですので、設定しておきましょう。
なお、MFクラウド会計をうまく使っていくポイントですが、通信費は概ね毎月発生するものが決まってくるケースが多いと思われます。そのため、通信費には、インターネット代、携帯電話代などの種類別に補助科目を設定して、毎月MFクラウド会計に登録していくと、経理がわかりやすくなります。

水道光熱費

水道光熱費にかかるMFクラウド会計の勘定科目の設定画面
水道光熱費は、水道代やガス代、電気代などにかかる費用を計上する勘定科目です。
水道光熱費についても、社長1人でも必要となる勘定科目ですので、設定しておきましょう。
なお、MFクラウド会計をうまく使っていくポイントですが、水道光熱費は概ね毎月発生するものが決まってくるケースが多いと思われます。そのため、水道光熱費には、水道代、電気代、ガス代などの種類別に補助科目を設定して、毎月MFクラウド会計に登録していくと、経理がわかりやすくなります。

修繕費

修繕費にかかるMFクラウド会計の勘定科目の設定画面
修繕費は、事業で使用するさまざまな設備、建物、車両などを修理や維持管理をするためにかかった費用を計上する勘定科目です。
修理や維持管理は予定されていないケースもあると思いますが、突発的な修理なども考えられるため、修繕費の勘定科目として設定しておきましょう。

備品・消耗品費

備品・消耗品費にかかるMFクラウド会計の勘定科目の設定画面
備品・消耗品費は、少額の備品や事務用品などを購入した際の購入費を処理する勘定科目です。
どのような事業形態であったとしても備品や消耗品の購入は発生しますので、備品・消耗品費の勘定科目は設定しておきましょう。

車両費

車両費にかかるMFクラウド会計の勘定科目の設定画面
車両費は、事業で使用する車両のガソリン代や車検費用など車両の維持管理に必要な費用を処理する勘定科目です。
事業で車両を使用する場合は、車両費の勘定科目は設定しておきましょう。

リース料

リース料にかかるMFクラウド会計の勘定科目の設定画面
リース料は、複合機やパソコンなどリース契約しているもののうち、リース総額が300万円未満のもののリース料などを処理する勘定科目です。
車両や複合機をリース契約する場合は、リース料の勘定科目は設定しておきましょう。
なお、MFクラウド会計をうまく使っていくポイントですが、リース料は契約で毎月の支払いが決まるものが多いため、リース料には、リース会社やリース契約などの契約別に補助科目を設定して、毎月MFクラウド会計に登録していくと、経理がわかりやすくなります。

地代家賃

地代家賃にかかるMFクラウド会計の勘定科目の設定画面
地代家賃は、土地や建物を借りている際の賃借料を処理する勘定科目です。
店舗やオフィス、駐車場などを借りている場合は、地代家賃の勘定科目は設定しておきましょう。
なお、MFクラウド会計をうまく使っていくポイントですが、土地や建物、店舗などの賃借料も毎月の支払いが契約で決まるケースが多いため、地代家賃には、物件毎、もしくは家主毎の契約別に補助科目を設定して、毎月MFクラウド会計に登録していくと、経理がわかりやすくなります。

保険料

保険料にかかるMFクラウド会計の勘定科目の設定画面
保険料は、会社が負担することになる社長や役員などの生命保険料や建物などの損害保険料、自動車の任意保険料などを処理する勘定科目です。
保険契約が存在する場合は、保険料の勘定科目は設定しておきましょう。
なお、MFクラウド会計をうまく使っていくポイントですが、保険料の支払いは契約で決まるため、保険料には、契約別に補助科目を設定して、毎月MFクラウド会計に登録していくと、経理がわかりやすくなります。
なお、保険料は消費税の非課税取引となっていますので、税区分はMFクラウド会計の初期設定の通り「非仕」でOKです。

租税公課

租税公課にかかるMFクラウド会計の勘定科目の設定画面
租税公課は、法人税・住民税・事業税以外の税金(固定資産税・自動車税・登録免許税など)、収入印紙、印鑑証明書発行手数料等の公的な手数料などを処理する勘定科目です。
税金や公的な手数料などは通常の事業をしていく上で発生するものですので、租税公課の勘定科目は設定しておきましょう。

支払手数料

支払手数料にかかるMFクラウド会計の勘定科目の設定画面
支払手数料は、銀行の振込手数料や税理士やコンサルタントなどの外部専門家に対する報酬の支払などを処理する勘定科目です。
こちらも、よく発生する内容となりますので、支払手数料の勘定科目は設定しておきましょう。
なお、MFクラウド会計をうまく使っていくポイントですが、支払手数料の支払いは、支払相手先で決まるため、相手先別に補助科目を設定して、毎月MFクラウド会計に登録していくと、経理がわかりやすくなります。

支払報酬

支払報酬にかかるMFクラウド会計の勘定科目の設定画面
支払報酬は、一般的に外部の専門家に対する報酬の支払を処理する勘定科目となります。
MFクラウド会計をうまく使っていくポイントですが、支払報酬に該当する費用は上記の支払手数料に計上することが可能なものとなっているため、経理をシンプルに処理していくのであれば、支払手数料にまとめて計上することができます。
このように支払手数料に集約する方法を取れば、支払報酬の勘定科目は設定しないようにしましょう。

会議費

会議費にかかるMFクラウド会計の勘定科目の設定画面
会議費は、社内や社外での会議や打ち合わせなどにかかったカフェ代、会議室代、お茶菓子代、備品の使用料などを処理する勘定科目です。
会議や打ち合わせでの支払いが定期的に見込まれるのであれば、会議費の勘定科目を設定しておきましょう。

寄付金

寄付金にかかるMFクラウド会計の勘定科目の設定画面
寄付金は、募金や日本育英会などへの寄付などを処理する勘定科目です。
募金や寄付を行うことが見込まれるのであれば、寄付金の勘定科目を設定しておきましょう。
なお、MFクラウド会計を使いこなすポイントとして、個人事業の場合は、寄付金は確定申告の際に別途寄付金控除という所得控除を適用しますので、勘定科目は設定は不要となります。

新聞図書費

新聞図書費にかかるMFクラウド会計の勘定科目の設定画面
新聞図書費は、新聞や雑誌、書籍の他、会員制のデータベースや情報利用料などを処理する勘定科目です。
新聞や雑誌の購入などはどのような事業形態でも発生する可能性があるため、新聞図書費の勘定科目は設定しておきましょう。

減価償却費

減価償却費にかかるMFクラウド会計の勘定科目の設定画面
減価償却費は、固定資産の減価償却を行った際の費用額を処理する勘定科目です。
有形固定資産を計上する場合や高額のソフトウェアを取得する場合は、減価償却費の勘定科目は設定しておきましょう。

繰延資産償却

繰延資産償却にかかるMFクラウド会計の勘定科目の設定画面
繰延資産償却は、繰延資産の費用処理を行った際に計上する勘定科目です。
繰延資産を計上する場合は、繰延資産償却の勘定科目を設定しておきましょう。

貸倒引当金繰入額

貸倒引当金繰入にかかるMFクラウド会計の勘定科目の設定画面
貸倒引当金繰入額は、貸倒引当金を計上する際に必要となる勘定科目です。
貸借対照表に貸倒引当金を設定する場合には、貸倒引当金繰入額の勘定科目を設定しておきましょう。

貸倒損失

貸倒損失にかかるMFクラウド会計の勘定科目の設定画面
貸倒損失は、売掛金など売上債権の回収ができなくなった時に損失処理するための勘定科目です。
貸倒がよく発生するような場合を除いて、貸倒損失の勘定科目は設定しなくても問題ありません。

雑費

雑費にかかるMFクラウド会計の勘定科目の設定画面
雑費は、これまで登場した勘定科目以外の内容の費用を計上するための勘定科目です。
雑多な費用がここに計上されることになるため、雑費の勘定科目は設定しておきましょう。
なお、MFクラウド会計を使いこなすポイントですが、雑費にいろいろな費用を計上していくと、決算の時など後になってよくわからなくなってしまい手間が増える可能性があります。さらに、雑費が多くなっていると税務調査の時、調査官に目をつけられてしまうなど、いいことがありません。
したがって、雑費は科目として設定しますが、内容がわかりにくく税務署にも目をつけれらやすい科目であるため、できるだけ他の科目を使うことを推奨しています。

MFクラウド会計の勘定科目(損益計算書)が完了

これで、MFクラウド会計の勘定科目(損益計算書)が完了しました。
いかがでしたでしょうか?経理に馴染みがないとなかなかうまく設定できないものもあったかもしれません。しかし、勘定科目の設定はMFクラウド会計を使いこなしていくための基本的な設定になるため、きっちりやっておきましょう。

MFクラウド会計を活用して、会計を経営に活かす方法

ここまで、MFクラウド会計の設定方法を解説してきました。
MFクラウド会計をきっちり設定すると、MFクラウド会計を使った経理がスムーズにできるようになるはずです。
一方で、会計を経営に活かしたいけれども会計はよくわからない、とか、会計をもっと理解してお金の動きをつかめるようになりたいけど、どうも難しい・・・というお声をよく聞きます。
そこで、会計データを使って簡単に経営分析する方法をご紹介します。

MFクラウド会計から会計データをエクスポートする

まず、MFクラウド会計で見ることができる試算表や推移表など会計データを使った経営分析を行うことができます。
会計データを使った経営分析は、いろいろなパターンがありますので、今回は、一例をご紹介します。
MFクラウド会計にログインして、サイドバーの「会計帳簿」の「推移表」を選択します。

そうすると、MFクラウド会計の推移表の画面に移ります。ここで、いくつかの設定をします。

まずは、「月次」タブを選択し、その下の「損益計算書」を選択します。
次に、分析したい期間を「選択期間」で選択します。
その下のチェックボックス「補助科目を表示」にチェックをつけておきます。
これで、設定は完了です。
この状態で、損益計算書データをエクスポートします。画面の右上の「エクスポート」ボタンをクリックし、「損益計算書(CSV)」をクリックします。

そうすると、MFクラウド会計の会計データ(損益計算書の推移表)がMFクラウドストレージにダウンロードされます。

ダウンロードができたら、「損益計算書_月次推移_xxxxx_xxxxx.csv」というファイルの横にある「ダウンロード」ボタンをクリックします。
すると、このようなCSVファイルがダウンロードできています。

売上分析をしてみる

このCSVファイルを使うと、会計データをいろいろな形で分析することができます。
今回は、売上分析をしてみたいと思います。
まず、CSVファイルを開いて、売上高の分析したい期間を選択します。

次に、エクセルのグラフ作成機能を使って、売上推移のグラフを作ってみます。
エクセルの上の「挿入」タブを選択し、グラフの中の棒グラフのアイコンをクリックします。

ここにいくつかのグラフパターンが表示されますが、ここでは、「2ーD縦棒」の積み上げグラフを選択します。
そうすると、エクセルシートに棒グラフが作成できます。
このグラフに表題などをつければ売上推移グラフの完成です。

もっと簡単に経営分析したい時は

このように、MFクラウド会計を使って経営分析をするとなると、会計データをエクスポートして、エクセルなどの表計算ソフトで分析を進めていくことになります。エクセルは非常に便利なツールで、シンプルな会計分析であれば、作成はもちろんグラフなどの作成もできますが、難点もあります。
エクセルはゼロベースでいろいろなことができるのですが、裏を返せば、ゼロから作らないといけないので、結構大変な作業になってしまいがちです。私たちも以前はエクセルで会計分析のサポートをしていましたが、私たちプロがやっても、1社あたり毎月1〜2時間はエクセルの作業時間を費やしていました。
このように、会計分析をエクセルでしようとするといくつかのハードルがあって、せっかく経営にとって非常に有効な手法である会計分析が広まらない一つの要因でもありました。
私たちは、これらのハードルを取り除いて、会計分析をもっとたくさんの事業者の方に行って欲しいという思いものもとで、クラウド会計を使って簡単に会計分析できるクラウドサービスManageboardを開発しました。
無料でご利用いただくこともできますので、会計分析にご関心がある方、簡単に会計分析をやってみたい方、経営を見える化したい方は、ぜひ一度試してみてください。

国見 英嗣

監修:国見英嗣(公認会計士)

有限責任監査法人トーマツ、デロイトトーマツファイナンシャルアドバイザリー合同会社にて監査、ITコンサルティング、M&A・事業再編アドバイザリーなど経営管理領域の業務を幅広く経験。その後、株式会社ナレッジラボを創業し、代表取締役CEOに就任。

  • facebook
  • twitter
  • はてなブックマーク
  • URL貼り付け

おすすめの記事