業務効率化

MFクラウド会計を使って資金繰りの不安から解放される方法

国見 英嗣

監修:国見英嗣(公認会計士)

有限責任監査法人トーマツ、デロイトトーマツファイナンシャルアドバイザリー合同会社にて監査、ITコンサルティング、M&A・事業再編アドバイザリーなど経営管理領域の業務を幅広く経験。

  • facebook
  • twitter
  • はてなブックマーク
  • URL貼り付け

本記事は6分で読むことができます

更新日:2020年1月9日 投稿日:2019年12月25日

経営をする上で、お金というのは非常に重要なものです。
お金は売上によって入ってきたり、仕入や経費で出て行ったり、絶えず動いていますが、お金の大きな流れというのは意外と見えてこないものです。
これを、会計的にはキャッシュフローと言いますが、今回は、今、利用者が拡大し続けているMFクラウド会計を使ってお金の流れを簡単に管理し、キャッシュフローを改善する方法を書いてみます。
まず、MFクラウド会計とは、ここ数年話題になっているクラウド会計で、会計データをインターネット上に置いて経営管理するためのツールです。
このMFクラウド会計の特徴を最大限生かして、資金繰りを徹底的に管理するためのポイントを解説します。

銀行口座と連携させて、口座の動きをダイレクトにつかむ

MFクラウド会計の最大の特徴ともいえる、金融機関口座との連携を使います。
MFクラウド会計は、インターネットバンキングを契約している金融機関の口座を設定すれば、日々の口座の動きがリアルタイムに自動で取り込むことができます。
こうすることによって、パソコンやスマホで、取引金融機関の口座情報が簡単にまとめて見ることができます。
これまでであれば、忙しい中、銀行ATMに行って記帳し、エクセルに入力したり、電卓で足したりしないとよくわからなかった口座の動きや残高が、一瞬で把握することができるようになります。
実際にやってみたら感動するほど便利です。
1週間や10日おきに通帳記帳して、「え、こんなに減ってたっけ??」ってこと、今まで1回や2回じゃなかったと思います。
よく見えないだけに不安のあったお金の動きが、何もしなくてもパソコンやスマホでMFクラウド会計の画面を見るだけでわかるようになることで、まずは資金繰りの大きな不安が解消されるでしょう。

自動仕訳によって、毎月同じ経理処理が可能

MFクラウド会計のもうひとつの大きな特徴が、人工知能による自動仕訳です。
金融機関の口座の動きをはじめ、MFクラウド会計に取り込んだデータを人工知能が自動で会計処理してくれる機能です。
これも、めちゃめちゃ便利な機能です。
金融機関の口座データやクレジットカードのデータなど、過去の取引データをMFクラウド会計に取り込み、それぞれ会計仕訳を覚え込ませます。
ここで、間違えずに登録するというポイントはあるのですが、これができたら、翌月以降、同じ取引データがあれば、人工知能が勝手に会計仕訳を判断し、経理処理してくれます。
毎月、同じような売上や仕入、経費の支払などがあれば、どんどん自動で経理処理してくれます。
この機能と、口座連携などの機能を組み合わせると、毎月の経理処理の7〜8割くらいをMFクラウド会計が自動仕訳してくれるようになった会社もあるくらい便利な機能です。
上手く使えば、常に何にいくら使ったかをパソコンを見ればわかるという状況を作ることができ、お金の大きな流れから細かい動きまでタイムリーにつかむことができるようになります。

クレジットカードや電子マネーを組み合わせて、キャッシュレス化で手間なく管理

ちょっと話は変わりますが、現金は非常に便利です。
現金さえあれば、大体のものは買えます。でも、買った後が結構大変です。
たくさんの領収書やレシートを管理するのはとても面倒で、特に決算や確定申告の時に投げ出したくなったこともあるのではないでしょうか?
ここで、MFクラウド会計と電子マネーやクレジットカードを活用すれば、この面倒な状況を大きく改善させることができます。
まずは、普段なら現金で購入するようなものをできるだけ、電子マネーやクレジットカードで購入するようにします。
例えば、コンビニやスーパーなどでは、できるだけ現金ではなく、電子マネーやクレジットカードで決済します。
そして、電子マネーやクレジットカードとMFクラウド会計を連携させてしまうのです。
そうすると、金融機関口座と同じように、勝手に自動仕訳で経理処理してくれるようになります。
こうすることで、これまで領収書とレシートを電卓で足さないとわからなかった現金の動きが、一瞬でわかるようになります。

事務作業を効率化して無駄なキャッシュアウトを抑える

根本的な話ですが、資金繰りが大変になるのは、出て行くお金が多いからです。
売上を伸ばして行くことは大変なので、無駄な支払いを抑えて行くことが重要になります。
支払いの中で結構な比率を占めるのが人件費とか外注費です。
遅くまで働くことで残業代が必要になったり、仕事が忙しいのでもう一人雇うとか、仕事が終わらないので外部に委託するということで、知らず知らずのうちにコストがかさんでいるケースがよくあります。
ここで、コストを下げるために最も重要なのは、仕事の仕方を変えて、効率化や生産性の改善に取り組むことです。
実は、きっちりみていくと、無駄な仕事はたくさんあります。特に、事務仕事は無駄の温床となっているケースが多い。
作らなくていい資料を作っていたり、同じようなことを何回も繰り返したり、自社でやった方が早いのにできないという思い込みで外注したりしていませんか?
ここでも、MFクラウド会計が役に立ちます。
MFクラウド会計は、経理処理の大部分を自動化できるため、コツさえつかめば経理が大幅にラクになります。そのほかにも、給与や勤怠管理といった他のクラウドシステムと連携させることでこれまでやっていた事務作業が大幅に削減できます。
こうやって、MFクラウド会計などのITを使いこなすことによって、仕事の効率が大幅に上がり、無駄なお金を払わなくて済むことになります。

自分で経理をやって、キャッシュフローを肌感覚でつかむ

資金繰りの不安を解消する一番の方法が、自分で経理をやることです。経理を自分ですることで、まずはお金の動きをこまめに知ることができます。
請求書や領収書を手に取ることで、お金の動きを肌で感じることができます。これ、結構重要なんです。経理を他人に任していると、どうしてもお金の動きに疎くなって、資金繰りがおろそかになってしまいます。
なので、経理を自分でやって、お金に対する意識を変えることで、資金繰りの感覚を体が覚えるようになります。
でも、経理はよくわからないから、できたら避けて通りたい・・・。
ここでもオススメしたいのが、MFクラウド会計です。MFクラウド会計は金融機関口座やクレジットカード、他のクラウドサービスと連携することで、経理の負担を一気に減らすことができます。
また、MFクラウド会計を使って経営分析をするとなると、会計データをエクスポートして、エクセルなどの表計算ソフトで分析を進めていくことになります。
エクセルは非常に便利なツールで、シンプルな会計分析であれば、作成はもちろんグラフなどの作成もできますが、難点もあります。
エクセルはゼロベースでいろいろなことができるのですが、裏を返せば、ゼロから作らないといけないので、結構大変な作業になってしまいがちです。私たちも以前はエクセルで会計分析のサポートをしていましたが、私たちプロがやっても、1社あたり毎月1〜2時間はエクセルの作業時間を費やしていました。
このように、会計分析をエクセルでしようとするといくつかのハードルがあって、せっかく経営にとって非常に有効な手法である会計分析が広まらない一つの要因でもありました。
私たちは、これらのハードルを取り除いて、会計分析をもっとたくさんの事業者の方に行って欲しいという思いものもとで、クラウド会計を使って簡単に会計分析できるクラウドサービスManageboardを開発しました。
無料でご利用いただくこともできますので、会計分析にご関心がある方、簡単に会計分析をやってみたい方、経営を見える化したい方は、ぜひ一度試してみてください。

国見 英嗣

監修:国見英嗣(公認会計士)

有限責任監査法人トーマツ、デロイトトーマツファイナンシャルアドバイザリー合同会社にて監査、ITコンサルティング、M&A・事業再編アドバイザリーなど経営管理領域の業務を幅広く経験。その後、株式会社ナレッジラボを創業し、代表取締役CEOに就任。

  • facebook
  • twitter
  • はてなブックマーク
  • URL貼り付け

おすすめの記事